Santa Maria del Tule, Oaxaca, Mexico, 2007
オアハカ市から西に10km、バスで10分弱のところにあるサンタ・マリア・デル・トゥーレ村の巨木。アウェウェテ(日本ではラクウショウ、またはヌマスギ)の巨木で、太さは世界一といわれている。円周58メートル、高さ42メートル。オアハカの数ある観光地のひとつとしても有名な木で、モンテアルバンやミトラといった遺跡の名所にも引けをとらない驚きを与えてくれる、まったく堂々とした佇まいだ。ゆるりと周りを歩いてみると、樹齢2000年とも3000年ともいわれる長い長い年月を形作ったかのような、幹の不思議な造形に目をうばわれる。怖いような美しいような、とらえどころのないかたち。なにか棲んでいそうだ。妖怪や神様のたぐいを思い浮かべたのだが、実際に棲んでいたのは小鳥たち。これだけ大きいと、相当な数の鳥が棲めるにちがいない。楽しげに遊ぶ小鳥たちとは対照的に、人間は巨木の周りをぐるりと囲んだ柵のなかに入ることができない。巨木のあちらこちらから涼しげで得意げな鳴き声が聞こえてくる。
ところで、日本でいちばん有名な木といえば、屋久島の縄文杉だ。「縄文杉」の名のとおり以前は樹齢7200年、ともいわれたが、ほんとうのところはわからないらしい。ただ、数ある推測樹齢のなかから2000年~3000年という説を信じれば、トゥーレの木と同年代ということになる。大きさは円周16メートル余り、高さ25メートル余りとトゥーレの木にはとうてい及ばないが、ゆったりとそびえる姿、険しい幹など巨木の貫禄は申し分ない、だろうと写真を見て思う。写真だけでは今ひとつわからない、こうなったら、ぜひ実物の縄文杉を見てトゥーレで味わったような巨樹の醸し出す神聖な空気を体感してみたいものだ、と考えたが、こちらはぷらっとバスで乗りつけるわけにはいかない。屋久島に行き、さらに九州最高峰1936メートルの宮之浦岳の1300メートル付近まで片道4~6時間もかけて登山しなければたどり着けないそうだ。とてもがんばれそうにない。となれば、日本の古木はあきらめて、またオアハカ市からバスに乗って、トゥーレの巨木の厳かさを、小鳥を羨みながら遠まきに味わうことにしよう。
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