オアハカン ウッド カーヴィング(メキシコ・オアハカ州でつくられる木彫り)の創始者マヌエル ヒメネス(1919-2005)が1970年代後半に製作したシカ。マヌエル ヒメネス本人が製作していた時代の貴重な作品です。
オレンジ色のアニリン染料で彩色されたボディ、典型的なマヌエル ヒメネス・スタイルのフォルム、輪郭を細く彫った丸い目など、マヌエル本人の作風が揃っていますが、実際には息子のアンヘリコ(1954-2024)がほとんどの製作を担っているのでは、と感じさせる作品。サインがないのは、マヌエル本人が製作に携わっていた時代の作品の標準仕様です。
*右後脚のつま先とツノの先が少し欠けています。また、左後脚の中程にワレ補修跡があります。