2000年代はじめにオアハカ州ラ ウニオン テハラパンのキリーノ サンティアーゴが製作した「寝る犬」。キリーノ サンティアーゴ(1937- )は、1968年に木彫り製作をはじめたオアハカン ウッド カーヴィング最初期の職人のひとり。同じキリーノ作品ながら、1970〜80年代の豪快なつくりや近年のザックリとした作風とは異なる繊細なつくりは、1990〜2000年代の作品ならではの特徴です。
この作品がつくられた当時、キリーノ サンティアーゴをはじめとするサンティアーゴ ファミリーの作品を日本で輸入していたのは当店だけでした。それも大量に輸入していたわけではなく、流通量はほんの少し。そのため、この時期のキリーノ作品は日本にほとんどありません。はじめて日本人が家にやってきたことに驚くキリーノ本人から直接買ったこの「寝る犬」、インセクト ダメージがあるため20数年間眠らせていた作品です。
*木喰虫によるダメージあり。もちろん駆除済みです。