1950年代にハリスコ州トナラーで作られたネコ。作風からすると、おそらくアマード ガルバーン(1899-1990)の作品。アマード ガルバーンは、ディエゴ リベラがメキシコ教育省(メキシコシティ)に描いた壁画に登場する陶工のモデルともされている伝説的な名陶工です。
ハリスコ州トナラーはメキシコを代表する陶芸の町。「ブリュニード」「カネーラ」「バンデーラ」「ペタティージョ」「ベトゥス」と呼ばれる5種類の伝統的なやきものが作られています。そのなかでもっとも有名なのがこのネコの製陶法でもある「ブリュニード」。繊細な筆づかいで絵付けされた動植物の文様と、焼成前に石と黄鉄鉱で磨くことによって得られる独特の光沢が「ブリュニード」の特徴です。