LABRAVA

メキシコノート 0001

ラ・ウニオン・テハラパン

オアハカの木彫りの村 ラ ウニオン テハラパン
La Union Tejalapam, Oaxaca, Mexico, 2007

オアハカ州の州都オアハカ市からバスで1時間も行くと、ラ・ウニオン・テハラパン村に着く。ここはオアハカン ウッド カーヴィングの産地のひとつとして知られ,村で最初に木彫りをつくりはじめたマルティン・サンティアーゴをはじめ、ガビーノ・レジェス、セルヒオ・サントスなどの作家が暮らしている。バスを降りると、自然を満喫できる清々しい気分になるが、途方にも暮れる。なにしろ民家はほとんど見えないし、バスが通る一本道以外に道らしきものは見当たらない。でも、山があって畑があって、のんびりとした牧歌的な周囲のゆったりしたリズムに身をゆだねてしまえば、なんとかなりそうだ。干上がった小川を歩けば畑に出る。畑の端を歩いていけば民家があって人がいる。人に尋ねれば、行きたいところに行けるから。

こののんびりとした空気は、マルティン・サンティアーゴのつくる素朴な動物が生まれるにはぴったりである。畑の横や民家の傍らには必ず牛やにわとり、やぎなどの家畜がいる。暮らしのなかに題材がある。彼のつくる作品は、素朴で荒削りなかたちでありながら、動物の特徴をきちんとおさえていたりする。ああ、なるほど、目の前にいるからか、と納得する。ただ、村の野犬は、マルティンさんのつくる愛らしい犬とは似ても似つかない。群れると凶暴で、村人もひとりでは野犬の群には近づかないように気をつけるらしい。