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マジョリカ焼

ゴルキー ゴンサレスのマジョリカ焼

天然素材だけを使った、昔ながらの手づくりのマジョリカ陶器。
美しい発色と、あたたかみのある味わいが特徴です。
19世紀に廃れてしまった伝統の製陶法をゴルキー ゴンサレスが甦らせました。

メキシコのマジョリカ焼は、16世紀にスペインからメキシコに製陶法が伝わり、プエブラやグアナファト、メキシコシティなどでつくられるようになった陶器です。やきものの表面に錫釉を施して白地にし、その上に酸化コバルト・酸化銅などで絵付けしてつくられます。その技法は、オランダのデルフト焼、フランスのファイアンス焼、イタリアのマジョリカ焼、スペインのタラベラ焼などとほぼ同じ。これらの陶器は国によって名称こそ違いますが、もともとはスペインでつくられていたイスラム起源の陶器が、15~16世紀にイタリアで盛んになり、その後ヨーロッパ各国に広がってつくられるようになったものです。

メキシコのマジョリカ焼も、当初はスペイン製品を手本につくられていました。しかし、次第にメキシコ人の陶工たちの感性と好みを反映したものに変化していき、交易で伝わった中国・日本の磁器の影響も受けました。そして、イスラム、スペイン、中国・日本、メキシコの文化が入り交じったメキシコならではのマジョリカ焼となったのです。

ゴルキー ゴンザレス

グァナファト州グァナファトは重要なマジョリカ焼の生産地のひとつでしたが、19世紀には廃れてしまいます。しかし、1960年代にゴルキー ゴンサレス(1939年 - )がその伝統的なグァナファトのマジョリカ焼を甦らせました。

ゴルキー ゴンサレスはメキシコ国民栄誉賞<伝統工芸部門>を受賞した、メキシコの人間国宝というべき陶芸家。Alfareria Tradicional de Guanajuato(グァナファト伝統陶芸工房)を設立してグァナファトのマジョリカ焼を復興させ、さらに伝統の再現だけにとどまらない彼ならではのスタイルをつくりあげました。天然素材だけを使用し、すべて手づくりで丹念につくられたそのマジョリカ焼は、美しい色彩とあたたかな味わいが特徴です。