アギラール ファミリーの母 イサウラ アルカンタラ ディアス
-メキシコ・ オアハカの生活や風物を生き生きと表現する陶芸スタイルをつくり上げる -
オアハカ州出身の国際的に有名な画家といえば、ルフィーノ タマヨ、フランシスコ トレド、ロドルフォ モラレスの3人。そのロドルフォ モラレス(1925-2001)の出身地として知られているのがオコトラン デ モレーロスです。人口約1万1千人、州都オアハカ市の南約30kmに位置するこの町にアギラール ファミリーは暮らしています。
現在、アギラール ファミリーとして知られる陶芸家はギジェルミーナ アギラール、ホセフィーナ アギラール、イレーネ アギラール、コンセプシオーン アギラール、ヘスース アギラールの5人ですが、その作品のスタイルを生み出したのは母親のイサウラ アルカンタラ ディアス(1925年生まれ)でした。
イサウラは夫ヘスース アギラール レビージャと結婚後、生活費を稼ぐために素焼きの鉢や香炉などをつくって売っていました。やがて彼女は日用品だけではなく、オアハカの人々の日常生活の光景をモチーフに陶人形を製作するようになります。そして、果物や花を売る市場の女性、祭りや結婚式の場面などを生き生きと描写した素晴らしい作品をつぎつぎと生み出していきました。
イサウラの非凡な創造力でつくり出された陶人形は、オアハカの豊潤な文化と伝統、人々の感情までも表現した作品として、高い評価を受けるようになります。そして彼女の作品を手に入れるためにアレキサンダー ジラルド、ネルソン ロックフェラーなどの有名なフォークアート コレクターたちが彼女の家を訪れ、その作品が紹介されることによって、アギラール ファミリーの名は国際的に知られるようになりました。
1969年にイサウラは44歳で亡くなってしまいましたが、幼いころから彼女の作品づくりを手伝い、母からその技術を教えられてきた8人の子供たちのうち、ギジェルミーナ、ホセフィーナ、イレーネ、コンセプシオーン、ヘスースの5人が彼女の後を受け継いでいます。そして母のイサウラと同様、それぞれの家族に技術を教え、さらに独自のアイデアを加えて、アギラール ファミリーの名声をさらに高めました。
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サント ドミンゴ教会堂
オコトラン デ モレーロスの中心地に建つ16世紀の教会堂。ロドルフォ モラレス財団によって修復されました。隣接する修道院はミュージアムに改装され、ロドルフォ モラレス本人の作品、100点以上のアギラール ファミリー作品のコレクション、宗教画を展示しています。
The Spirit of Folk Art - The Girard Collection at The Museum of International Folk Art
Harry N. Abrams, Inc.
米サンタフェのミュージアム オブ インターナショナル フォーク アートに所蔵されているアレキサンダー ジラルドのコレクションを紹介。1960年代のアギラール ファミリー(イサウラ アルカンタラ ディアス存命時)や1970年代のホセフィーナ アギラールの作品、イレーネ アギラールが掲載されています。そのほか、テオドーラ ブランコ、エロン マルティネス、オアハカン ウッド カーヴィングのマヌエル ヒメネスらの作品も。
メキシコ民芸の旅 利根山光人
平凡社
1976年発行ですが、基本部分は現在でも通用するメキシコ民芸のガイドブック。アギラール ファミリー、イシドーロ クルース、ゴルキー ゴンサレス、テオドーラ ブランコらの作品が掲載されています。